待機室に着いて中へ入る。
すると、岡が慌てた様子でこっちへ来た。
「れっ蓮さん!」
「どしたんだよ、そんな慌てて。なんかあった?」
岡はひと呼吸おくと口を開いた。
「今から紅愛さんがここの事務所来るそうです…!交際発表を見て怒ったらしくて…」
「えっ、紅愛ちゃんが…?」
繋いでた花純の手に力が込もった。
そして汗で滲んできた花純の手。
…ごめんな、花純…
怖がってるのが顔を見なくてもわかる。
でも、俺的には紅愛と決着つけたかったし…
いいタイミングかな。
「…わかった。俺と紅愛、二人で話してくるわ」
「ぇっ、ゃだ!」
すると花純は弱々しくそう発した。
「なんで?」
「…あたしも一緒がいいです…ダメかな?」
…んなこと言われたらオッケーするしかないけど…
怖いんじゃないんだっけ?
「紅愛、怖くない?」
「っ、怖いけど…大丈夫!
…逃げたくないし蓮君と紅愛ちゃん二人だと…不安で…
蓮君が何かされそうでやだ…///」
やべ、可愛すぎだろ…
しかもそうやってしっかりしてるとこ…好き。
俺は頭を撫でて
「わかった。一緒に話し合おう?」
と。