それから蓮君と当たり障りのない普通の会話をしてると社長さんが入ってきた。
「会見の準備ができたから行こうか」
あたしと蓮君はどちらともなく手をつなぎ、移動した。
「緊張する...」
「緊張すんなら人って字書いて、それ飲めばいいんだよ。やってみ?」
「うっうん!」
あたしは空中に人という字を書いてそれを空気ごと飲み込んだ。
「そうそう、マシになっただろ?」
「...わかりません」
「ハハッ、本気でやる花純かわいすぎ。まぁ手つないで二人でいたら緊張なんかなくなるだろ?」
「ん...そうだね!」
そうしてあたしたちは会見場所に着いた。

