「これでお願いします」 「じゃあサインを...」 「はい」 蓮君はその紙に何かを書き込んだ。 蓮君の字、見たいです..! 必死に身を乗り上げてると、蓮君が笑いをこらえながらあたしにペンを渡した。 「うん。じゃあ花純さんだったかな?ここにサインお願いしてもいい?」 社長さんが指を指した先は蓮君の名前の下。 ...蓮君の字、右に傾いててきれいな字! ...あたしはしょせん、丸字で汚いですよう... 比べ物にならない字を蓮君の字の下に並べて印鑑を押した。