ゆっくりと扉を開けて、蓮君が入りあたしも続いて入った。 たばこのにおいがツーンと鼻を突いた。 「こんにちは」 「こっこんにちは!」 「緊張しなくても大丈夫だよ、はははっ。 とりあえず、ここにかけなさい」 社長さんは自分の前の席を指した。 「はい」 蓮君はてきぱきと動いて座る。 ...さっきとは全く違う顔つきに不謹慎にもドキッとした。 さっきまであんなに笑い転げてたのに、 今では唇を結んで凛とした目。 あたしも頑張る。