「…あのね」
あたしは心の底から振り絞ったような声を出した。
「ん?」
蓮君はあたしの声に気付くと、優しく頭をなでてくれた。
それで言う勇気が出た。
あたしはすっと目を閉じて口を開ける。
「あのね、言いたくなかった理由は…
蓮君に迷惑かけたくなかったの。
これ以上蓮君に迷惑かけて、心配させて…
仕事とか生活に支障が出てほしくなかった。
だから…」
やばい、泣きそうだよ。
涙を必死にこらえながら、答えを待ってると、
蓮君があたしの顔を覗き込んできた。
「っ」
「なぁ花純」
「はい…」
「お前が落ち込んでばっかで、何も言わない方が心配。迷惑」
「…はい」
「言わないとなんもわかんないだろ?
一人で抱え込んで、自分を傷つけて…
ったく、人を頼れよ。
…まさか俺頼りないとか?」
蓮君は苦笑いしながらそう言った。
蓮君が頼りない…
「そんなわけないよ」
逆にあたしは蓮君がいるから生きていられる。
「あたしは蓮君に支えられてる」
しっかり、蓮君の目をまっすぐに見て言った。
これは嘘じゃないって証拠。

