「もういい」
彩菜ちゃんはそれだけ言い残して、食堂を去った。
彩菜ちゃんが置いて行った、パンの袋だけがむなしく残ってる。
それを見ると、さっきまでの楽しかったことが夢に思えてきた。
「…はは、あたし何やってんだろ。
…うぅっ、うぇん…」
涙があふれてきた。
彩菜ちゃん、そりゃ怒るに決まってるよね。
隠し事なんてされたら、気持ち悪いもんね。
言わなきゃダメ?
言わないとずっとこのままかな?
でも蓮君との約束は守りたい。
約束。
絶対に誰にも言わないこと。
言ったら蓮君と離れちゃう。
どっちも取れないよ…。

