「三浦君、いよいよ彼女という存在ができたんだね」
数秒の沈黙を破ったのは、社長さんだった。
ていうか、最初の言葉。
花純のことからか…。
「すいません、約束してたのに…
どうしても、諦めるのができなくて」
「いやいや、現役高校生だから仕方ないことだろ」
「ハイ…」
つい、カタカナになってしまう。
「で、次は同棲とかなんとか…」
「うっ…!」
反射的に口を押える。
やっぱり、伝わってた…。
俺は隣にいる岡を見た。
のんきに周りにある本棚の本を見ている。
うわぁ…
俺がこんな状態だっていうのに…
まぁ、俺の問題だから仕方ないか。

