「ふぅ…あぁなった、状況。話すな?」
「うん…」
聞くのが怖いけど、
怖がってちゃ何も始まらないから!
あたしは目をつぶって、蓮君の話に集中した。
「今日の仕事ドラマの撮影だったんだけどその共演者で苦手な人がいるんだよ..
紅愛って女優知ってるだろ?
電話の声も紅愛。
紅愛は猫なで声で、俺の苦手なタイプなんだけど紅愛は
すごい近づいてくるんだよ。
そんで今日、撮影が始まる直前。
楽屋でセリフ練習してた時に…。
一緒の部屋にいた紅愛が近づいてきて、スタッフもいなくなって、
2人きりになった。
そのときに…
花純から電話が来たんだよ」
しっかり頭に入れていく。

