机はご丁寧にゴミ置き場に置かれていた


「……なによ、これ……」


ビッシリと落書きされた机……


「教室、戻ろう?」


私が机を持ち上げるとひとみは悲しそうな顔をした


「だって…その机…」


「私なら大丈夫」


「だけど…酷いよ。こんなの…」


「ひとみ…。

授業始まっちゃうから行こう」


「華音…」


こんな落書きになんか負けない


この時はまだ、そんな風に思っていたんだ