「忘れられないのよ。

私にとっても、剣都は特別な人だったの。

家柄を知って見失ってたけど…

剣都自身を知って好きになったこと。

彼の笑顔にときめいていたこと。

彼の温もりに胸が満たされていたこと。

私は女として、ただの男である剣都を愛してた。

そのことに気付いたから…

どうしても剣都に会いたいの」


京香さんの瞳は恋する女の瞳だった


ふたりの過去


愛し合っていたであろう過去が


私と重なる…---