「こんちはー♪何かいいモノはいりました〜?」


カズは、店に入ると店員と親しげに会話し始めた。


「このジーパンなんだけどさ、さっきはいったばかりでよその店では凄い人気らしくて…」

店員は奥からジーパンを出してきて、おもむろに話始めた。


長くなりそうだなぁ。


カズは私のことはそっちのけでジーパンにくぎづけなので、一人店内を見て回った。


アクセサリーが並んでいる小さなガラスケースの棚をのぞいた。



ペアリングかぁ…。


恋人達はこういうの買うんだろうなぁ…
正直憧れる。

私もいつか…ねっ!





「ウワァッ!!」


「わぁぁっ!もぅ、びっくりしたぁ〜。」


カズが、私の背後からいきなり脅かしてきた。



「何みてんの〜?」

とカズ。


「いや別に…。」


私はペアリングから目をそらした。



「あっこれ、よくない?」
カズが、指したのはガラスケースの中の……

ペンダントだった。

これもペアでつけられるもので、カワイかった。



「これってペアになってるから、恋人同志がつけるものなんじゃないかな?」

と、私は言った。