その、願望は別にいい。
仕方がないとも思う。
ただ、俺はどうしてもこの行為を黙って見守る事が出来ない。

今日の一番の理由は……その相手が幼稚園児だという事。


「このお菓子あげるから、
お兄さんを愛してみようか!」

幼いが、周りから抜きんでて可愛らしい女の子に、鴇田はお菓子を差し出し、話しかけている。

「……それじゃただの変質者だろ」


もう、どこからどうツッコめばいいのか。

確率は低いけれど、放っておいたら彼が通報されかねない。

けれど最近はめんどくささもあって、
俺はテンション低く喋る事しか出来ない。

何なの、このバカ。

不審な行動をとっても滅多に通報されない程顔はいい。
のに、最近はいつもいつも相手を間違っている。