「ほう?これは…」

シオンがアミを見て、感心した様に呟く。

「一人だけ他と毛並みが違う者がいるみたいだな…」

サーモに表示されたアミの侍レベルは68と表示されていた。

「戦力分析も出来た事だし、ここはひとまず退く事にしよう」


奴を逃がすな!


誰かが声をあげると同時に、アミが小太刀を鞘から抜き、シオンへと斬りかかった。

素早いまでの身のこなしで斬りかかったが、寸前の処でシオンはアミの剣を受け止めた。

「私と闘うつもりか?面白い」

アミの剣を受け止めたのは、シオンの剣の様に硬質化した指の爪だった。

その異質な形状は、異界の者の象徴を現すみたいに、明らかに常人とは掛け離れていた。