【侑亜】



あの日、あたしは孝介が家までおくってくれた日。


部屋でボーっとしていると、携帯がなった。



[非通知]



胡桃澤さん…だよね。



あたしは恐る恐る携帯を開き耳にあてた。


「胡桃澤さん?」


『うん。橘さんっ…今まで本当にごめんなさいっ…』



えっ?


今謝った?

『孝介くんに言われて気付いたのっ…あたしが橘さんにっ…どんな酷いことしたのかっ…て。本当にっ…ごめんっ…』


胡桃澤さんは泣きながらあたしにあやまった。


「大丈夫だょ…ありがと。」



『うぅっ…ありがとなんてっ…言われる筋合いないよっ…』



「胡桃澤さん。反省してくれたんでしょ?…それなら、いいょ。」



『ありがと。でも…あたし孝介くんは、諦めないから。これからはライバルとして仲良くして。』


「うん。」



『本当ごめん。ありがとね、おやすみ。』


「うん。」



電話を切った。