相変わらずの優しい笑顔でそう言ったのは少しシワが増えた父さんだった
「父さん…いきなり来るから驚いたよ」
「ごめんな、母さんが行け行けうるさくて」
そう言いながらも嬉しそうに母を語る父さんに変わらず愛し合っている姿を思い浮かべ安心する
「母さんは元気?」
問いかけながらソファーのある場所へと促せば2つ返事で帰ってくる。
「ああ。母さんもよく慎のことを心配しているよ」
革張りのソファーに腰掛けた俺たちら久しぶりの再開だったりする
すると、そこに静かに入ってきた幸弘が2つのコーヒーをテーブルに置く
その姿を見て父さんは嬉しそうに笑った
「幸弘、いつも慎を支えてくれてありがとな」
「いえ…こちらこそ。こうして居られるのも和樹さんのおかげです」
幸弘は普段は見せない照れた表情を見せる
「幸弘も座ってもらえるかな、今日は話があってね」
「わかりました」

