社長の溺愛・番外編




―――…いくつもの花を咲かせてくれた翼は普段なら寝入ってる時間のせいか首がかくかくとしていた



「もう寝たほうがいい」

「ん……」



はだけたシャツもそのままにして小さな彼女をベッドに寝かせる



「まだ…印…」

「綺麗についてるよ、だからもう寝なさい」

「…うん…」



小さな身体を毛布で包むとすっかり瞼が重くなったようだ



「慎…おやすみ、なさい」

「ああ、おやすみ。しっかり寝るんだよ」

「うん…寝る…」



数分して、彼女は完全に夢の中へと吸い込まれるようにして瞳を閉じた


あどけない寝顔にとても申し訳なくなるが仕方ない


仕事をしなければいけない



寝るときに掴まれていた指をやんわりとほどいて毛布の中に入れる


朝までぐっすり寝るんだよ、と思いを込めて額にキスをして寝室を出た