確信と古傷をこれでもかというくらいえぐり出す



「告白も出来ずにあっさり慎に取られて、まじでガキだな」


「あ?何ぬかしてんだよ病原菌」

「さっきからそれ何?つかまじお前女々しいわ、男いても一緒にいたいみたいな?」

ついでに塩もねじ込んでやる!

もちろんそんな挑発に簡単に乗るような安い男じゃない、南月は


だからこそたのしいんだけど



「てめぇの不注意で隙ばっかだからだろカス!」


「あ、俺様になんつった、あ?」


「カス」

「はぁ?お前まじいつか禿げるからなその金髪後悔しても知らねぇからな」



ドアも閉めずに学校近くで金髪とヤンキーが終わらない闘いを始める


「黙れダニ!翼、あんまりこの人のこと信じちゃだめだからね」


そこで一枚上手だったのが南月だった


まさかのまさかで翼ちゃんを丸め込みやがった


何を吹き込んだのか翼ちゃんから痛いくらい睨まれます


「築上、明日は覚えてろよヤンキーが!」


そう捨て台詞を放ち、俺は気まずい車内へと入り込んだ。


ちなみにこの闘いはほぼ毎日、互角に行われている


帰り道にケーキ屋によって慎の話でもしなきゃこりゃ俺の敗けだったな……


ちらり、まじっ何を言ったんだよあいつ…!