ミャーコがまぶたを閉じた。
長いまつ毛が、深い青に染まる。
思わず手を伸ばそうとして、やめた。
嫌いじゃないよと言いたい。
嫌いだなんて嘘だと言いたい。
もっと話がしたい。ずっと言い合いをしていたい。
ずっと笑顔を見て居たいし、怒る顔も、泣いた顔も、何度だって見たい。
ずっと一緒に居たい。ずっと傍に居たい、傍に居てほしい。
だけどそれは、叶わない願いで。
せめて一度だけ、ミャーコをぎゅっと、抱きしめてみたい。
そう思って伸ばした手も、届かないまま落ちていく。
嫌いじゃない。嫌いなんて嘘だ。
言いたい。言えない。言ってはいけない。
俺は、アンドロイドだから。


