【ノア】
開発コード:N-0Rh=ノア。
春人の身代わりとして作られたアンドロイド。
年齢や外見、身長体重すべて春人と同じです。
が、性格だけは真逆。
充電式で、しかも買って数年経ったケータイ並みに充電がすぐ切れるので、充電係が必要。
どちらかというと喋らない方で、口数が少ないです。言葉数も少ない。
感情が表に出ないので、わかりにくいこともしばしば。
ミヤコのことが大嫌いでよく言い合いをします。
自分としては嫌いたくない人ばかりで、でもプログラムではそういう設定になっていて、なので混乱することが多々あります。
特にミヤコに関してはシステムに影響を及ぼす程度には混乱しています。
なんだかんだ、ノアが一番苦しい立ち位置だったかなあと思います。
本編にもチラッと書きましたが、まず家族。
自分のコピー元である春人は生きてるし、自分が家族の一員になるのはダメだし、でも帰る家は桜井家しかないし……ノアは生きづらかったと思います。
そしてミヤコのこと。
プログラムは「大嫌い」ということになっていて、でも違う何かが芽生えていて、そのせいで混乱して、システム制御が徐々にかかってきて。
この感情がなんなのかは、実はノアは途中から気づいていると思います。
そしてシステム制御がかかってきているのもわかってます。
でも云いたくなかったんです。
システム上、ミヤコに「好き」と伝えることも出来ずに、でもみんなとも離れたくないし、どうすることもできずに過ごしていました。
そうでなくても、いつかは居なくなる運命だと彼は知ってました。
「自分は身代わり」「自分はアンドロイド」だと何度もミヤコに言っていたのは、実を言うと自分に言い聞かせていることだったりしました。
人間じゃないんだと、自分できちんと区別していないと、曖昧になってしまうと思ってたんです。
それでもミヤコや春人、周りのみんながノアを「ひとりの人間」として接してくれたので、ノアはうれしかったと思います。
最期にノアの人間らしさと、ミヤコにちゃんと気持ちを伝える場面が書けて、私もしあわせでした。


