――後悔しない、と言ったら嘘になる。
あの日、川に行かなければ。
遊ぼうなんて考えなければ。
あんなに暑くなければ。
夏なんてなければ。
考え始めたら止まらない。後悔のループだ。
だけどそれじゃあ、ずっとわたしは、9歳のままだった。
後悔してないなんて言わない。
でも。
でもさ。
あの日、君は助けてくれた。
わたしと、実瑠を、助け出してくれた。
確かに二人を、救い出してくれたんだよ。
時間は戻らない。
決して戻ってはくれない。
その中で君は、一筋の光をくれたんだよ。
十分だ。
それだけで、十分だったんだよ。


