「お前あほやなあ」
「はあ!?」
っつーかやめろ!と俺の手を払いのけるドライアイスさんに笑ってみせる。
お前の過去は重いらしいけど、だからなんやっちゅーねんな。
その重たーい過去をスパッと忘れるくらい、めっちゃ楽しいこと、この世界にどんだけあると思ってんねん。
そんで俺がその楽しいことを、どんだけ知ってると思ってんねん。
「なんや燃えてきたわ!」
「意味わかんねーよ。」
「っしゃー!ほんなら今からめっちゃ楽しいことしに行くで!」
「は!?」
「っちゅーわけでホラ、後ろ乗れ後ろ!」
引っ張っていたチャリにまたがり、後ろの荷台をバシバシと叩く。
意味が解らない!と心底叫びたそうな勢いで現状を把握できてないヤツは、荷台と俺を交互に見て戸惑っている。
「なんやお前もしかして後ろ乗れへんとかそういうアレか!」
「ちげーよ!」
「じゃあ乗れや!」
「なんでだよ!」
「楽しいこと見つけに行くねん!」
「…………っ」
「ツライこととかいろいろ、忘れるくらい楽しいこと、俺がお前に教えたるわ」
どや、と笑ってみせると、ヤツは心底不機嫌な顔になった。


