画用紙を抱きしめた。強く強く抱き締めた。
「――……っ」
会いたい。
その言葉は、辛うじて、飲み込んだ。
私はこの道を選んだ。自分で選んだんだから。
そう言い聞かせて、何度も飲み込んで。
それでも。
もしもあの日に戻れたなら――。
――ごめんなさい。
ずっと我慢してたんだけど、今日だけ少し。
ほんの少し。
画用紙を抱きしめたまま、私は声を押し殺して泣いた。
窓から射し込む朝日が、眩むほどまぶしい。
そろそろ、今日が始まる時間だ。
―そんな夢の話―
end.
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