突っ伏したその下になっているノートは、途中で止まっているようだった。
つまり課題は明日に持ち越しなのかなあと、苦笑する。
テーブルに置かれたカップの中身は、まだ半分くらい残っていた。
たぶん私が絵に没頭し始めた後、そんなに時間が経たないうちに寝落ちちゃったんだと思う。
いつもクールな感じだから、なんだか寝落ちちゃったっていうのが無性にかわいく思えて、私はクスクスと笑ってしまった。
それからテーブルを通り過ぎ、寝ている有架の傍にいそいそと寄って行く。
そのまま隣に座って、起こさないようにゆっくりと、寄り掛かった。
連続でアイデアを描き止めていて、私も疲れていたから。
ひっそりと充電なのです。
規則正しい寝息が聞こえる。くっついた場所があたたかい。
とても落ち着く。ほっと息がつけるくらい。私も眠っちゃいそうだ。
思いながら瞼を閉じる。しばらくそうしていると、疲れなんてなかったみたいに。
「……なにしてんの」
耳元で声が聞こえたような気がして、驚いて目を開ける。
声がした方向へ顔を向けると、突っ伏して眠っていたはずの有架が、顔をこちらに向けて、寝起きの目で私を見上げていた。
ひっそり充電していたつもりの私は、見つかってしまったことがなんとなく恥ずかしくて口ごもる。
「……え、えっとね、充電?」
「充電」
「うん、あのーちょっと疲れたから、そのー……充電させてもらってました」
あはは、と笑ってごまかす。誤魔化しきれてないけど。


