「す、好きです!付き合ってください!」
学校の校門前。
朝からずっと待って、ようやく登校してきたその人に、思い切って告白する。
人生初の告白だった。
「…………。は?」
告白されたその人は、たっぷり1分間を空けて、ぽかんと口を開けた。
隣で友人らしき人も、ぽかんとしている。
そこで重要なことを思い出した。
「あ、も、申し遅れました!」
ずっと唖然としているその人――もとい、
「――わたし、北沢香苗(きたざわかなえ)と言います!」
もとい、朝倉京さんに、わたしは1週間を要して、ようやく自己紹介したのだった。
――朝倉さんに恋したとある村人Aのお話。――


