彼の握る剣 その鋭く尖った先端が、 男のぶっとい喉元に …食い込んでいる。 そこから糸を引くように流れるのは、 多分、男の身体を駆け巡る一部の血液で……… ……血液で? ………っ!!! な、何やってんの? 何やってんの 何やってんの 何やってんの……? 頭がようやく状況を飲み込んだのに もうわたしの頭は真っ白で、 どーしよー どーしたらいい どーするべき わたし? ……やだ、でもやだよ! 彼に、殺人の罪を負わせたくはないっ! 「………っやめて!」