なんで…涙が…見られたくない! 私が逃げようとすると 康平は私の腕をつかみ 「だから待てって!」 息を切らしている 私は逃げようとするけど 片手でも力が強くて逃げられない。 「…はなしてよ!!」 また逃げようとするけど無理。 もうやだ。涙、見られたくないのに。 私は康平に背中を見せる。 康平はすぐそこの教室をあけ、 私の手を引っ張った。 かちゃん… 鍵をしめ、沈黙がつづく。 …もう…やだ… 私がドアから逃げようとすると 今度は両腕を壁に押し付けられた。