そんな俺を京介は無言で、見下ろす。



そしてポンポンッと頭を撫でられる。



「……ッ」



「似たもの同士だよな。2人とも俺に泣き付いてきて」



「…うるせッ」



「葵が言ったのは、嘘だってわかってんだろ?」



「……ッ」



分かってるよ。



分かってる。



普段嘘がつけるようなヤツじゃないし、



目が泳いでいたのを見ると、そうなのだろう。



「それが、お前のためについた嘘だってことも?」



分かってる。



俺の将来を邪魔しないようにするため。



そんなことくらい、分かってる。



「俺はただ……そんな嘘を、つかせた…自分が情け、ね…」



ポンポンと頭を撫でてくれる力が強くなる。



…情けなかった。
悔しかった。