本の話ができて、 映画の話ができて、 可愛くて、女の子らしくて、 その上一足先に社会に出ている。 考えてみれば答えはもう すぐそこにある。 ついさっき、あたしの中に 用意された答えが、ある。 振り返れば窓があって、 きっとそこから外が見えて、 二人が見える。 震える手でグラスを強く握って、 紗希の”大丈夫”の言葉を思い出した。 あたしの、思い過ごしであればいい。 小さな希望を胸に、あたしは窓の向こうへ 目を向けた。