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「おもしろかったー!
やっぱスクリーンで観ると迫力違うね!」
映画も終わり、私と涼は劇場を出た。
「咲、映画中“ぎゃっ”とか“ひゃっ”とか声出しすぎ」
「えっ、うるさかった?」
私は恥ずかしくなって顔が熱くなった。
映画が始まる前から気付いてたけど、周りがちびっこや家族連ればかりだ。
いい大人が2人で観に来てるのなんて私たちくらいで…
…それなのに涼、私のために映画付き合ってくれたんだ。
「腹減った。飯食いに行こうぜ。
その後は俺の買い物、付き合えよ」
「え?買い物?」
2人でレストランに入ってランチをすませると、私たちはショッピングに向かった。
日曜日とあってか、どこも家族連れやカップルで賑わう。
涼はスタスタと、インテリア雑貨のお店に入っていった。
「何か欲しいものでもあるの?」
商品を選ぶ涼に向かって聞いた。
「兄貴の結婚祝い」
「え?」
「まだあげてなかったから」
…そうだったんだ。
なんだかんだ、兄想いの弟じゃん。
私は思わず口元がほころんだ。
…って、私だってお姉ちゃんに何もあげてないし!
「えっ、じゃあ私も一緒に選ぶ!
赤ちゃんのはまた無事生まれてからにして、
優兄ちゃんたちに結婚祝い、私たち2人からあげようよ」
「…良いけど、センスあるもの選べよ」
「し、失礼ね!」
私たちは一緒に、優兄ちゃんとお姉ちゃんへのプレゼントを選んでまわった。

