Sugar × Spice Ⅱ〜恋人は年下幼馴染〜



“アメとムチ”かぁ…。


考えてみたら、優兄ちゃんに叱られるとかあんまり記憶にないも…。

優兄ちゃんはいつも優しくて、きっと私はお姉ちゃんより年が離れてたから、
優兄ちゃんは私に甘かったんだろなぁ…。

涼に対しても甘々だし…きっと私たちに対しては強く言えなかったんだね。



それに比べて涼には、最近怒られてばっかかも…。


もっと男を警戒しろとか、

早く起きろとか…




大学生の涼に叱られるなんて、私って情けない…。




…って、違う違う!

今はそんな話じゃなくて!






「やっぱ私にはよくわかんないよ…。

私にとって優兄ちゃんも涼も大切な存在だけど、

涼が恋人になるとか、うまく考えられない…」


それは私が“恋愛”を知らないからなのか、

それともただ目を背けてるだけなのか…



「うーん…そうねぇ…

私は、優ちゃんと手を繋いだりキスしたり、深く抱き合ったり…


そういうことをしたいって思った。

それって単なる“幼なじみ”じゃしないことでしょ?」


「そ、そっか…」


お姉ちゃんの言葉に、心臓が早くなった。


相手にもっと触れたいと思う。


それが“幼なじみ”と“恋人”の違い?

“普通の好き”と“特別な好き”の違い…?




私はどうだろう…。


最近の私は涼に触れられるって考えただけで、こんなドキドキして…

苦しいのに……

怖いのに……



これって、どういうこと…?