【短編】 わかってる







「……いいよ、寄ってこっか」





いつもみたいに平静を装ってたけど、その声は震えた。





二人で、いつの日かみたいにブランコに座る。




「…雪。あのさ、」





―――――好きな人できた。






冬輝は私を真っ直ぐ見詰めて、そう言った。