春をありがとう*2*



私は本能のままに動いていた。

「日向」と呼ばれた少年を追いかけた。


「あの・・・っ」


改札を出た所でおいつき、話しかけてしまった。


「・・・日向?あなたは日向?」

「・・・」


当然だろう。

彼はひどく驚いた顔をした。