「ちゃんと話せた?」 長椅子から立ち上がった翔太に訊かれた。 「うん、話せたよ。明日…家に来る」 「そっか…大丈夫」 翔太は私の頭を撫でてくれた。 「翔太?」 「ん?」 「ありがとう」 翔太は私の頭から手をのけて歩き始めた。 「え…翔太?」 私は慌てて追いかけて翔太の横に並んだ。 「うっせぇ…」 翔太は顔を真っ赤にしていた。