翔太の家に泊まるのは高1の宿泊研修の前日以来。

あの頃の私は壊れそうだったんだ。


「美春、私の部屋で寝て良いからね?いっぱい話そ!」


歩美はそう言ってくれた。


「美春は翔太のどこが好きなん?」


翔太のお父さんは私のことを“美春”って呼ぶ。


「え…あの…」

「お父さん!美春ちゃん困っとるよ…」


翔太のお母さんが笑いながら言った。


私は翔太の…そうだ。

さりげなく優しいとことか、ありのままの私を受け入れてくれる所に惹かれたんだ。