「美春の誕生日に行った遊園地、美春にあげたネックレス、この病院を抜け出した時のこと、両親と…まだ生まれてない太陽のこと。全部思い出した」 私は泣いていた。 両手で口を覆って俯いて泣いていた。 「やけん…許してとは言わん。けど、聞いて欲しいことがある」 方言の日向。 戻って来た。 小澤 日向が戻ってきたんだ。 「…言えよ」 口を開いたのは私ではなく翔太。 私の気持ちを代わりに言ってくれたんだと思う。