「もしもし・・・?」 ―――もしもし、父さんやけど、美春? 「うん・・・どしたん?」 ―――母さんが倒れた。 頭の中が真っ白になった。 11年前のあの感覚が甦りそう。 ―――美春!しっかりしろ。 お父さんの声で戻ってきた。