私、奏多菜知(カナタナチ)は 一人暮らしをするためにこの灘(ナダ)町にやってきた。 ここには私の中学時代を知っている人はいない。 ここ地元とは離れた県である 私は一番でかいマンモス校に合格した。 偏差値はまあまあ普通だったので入るのに何も苦労しなかった。 「菜知ー!ソファーここの配置でええよな?!」 兄、和(カズ)の声が部屋の中に響く。 『ああ、それな!そこ置いといてなあ』 話しは1ヶ月前に遡る。