真っ暗の中、

体温だけが伝わってくる。

・・・

龍成が、私に顔を近づけた。


「ちょっと・・・」

・・・・


「万桜、キス上手すぎ・・・」


「・・・」

「京悟に手なずけられたな?」

「?!」

ビクッと体が反応してしまった。


龍成が、ため息を一つ。

「まったく・・・

いつも、先を越される・・・」


「いつも?」

「・・・いや。

なんか悔しい」