「……お前が好きなところに行けばいいんじゃないのか?」


「……え?」


不意にお兄ちゃんが、真面目な顔をしてそう言った。



「陸人だって、自分が楽しむより、お前が楽しんでくれた方が嬉しいと思うぜ。
だから、どこに行きたいかお前に考えさせたんだと思う。

デートコースなんて難しい考え方しないで、普通に自分がどこに行きたいか考えろよ」