「……ありがとう」



あたしは小さい声で陸人にお礼を言った。



いつの間にかエレベーターは5階についていたみたいで、あたしたちはエレベーターを降りるとお兄ちゃんの病室を目指した。




「……お兄ちゃん!大丈夫!!?」


お兄ちゃんは一人部屋で、誰もいないとわかった瞬間に思いっきりドアを開けていた。



「……ん?美和と陸人か?」