「…このままじゃ俺…」
真剣な顔で黙ってしまった。
このままじゃ俺…って?
「あのさ。
何かお礼させてくれない?」
さっきより手を握る力が
強まった。
ちょっと痛い…
しかも私、緊張しすぎて
手汗がひどい!
「あの、手ぇ…」
「ごっ、ごめんっ!!」
奥村くんはあわあわと慌てて
手を離してくれた。
か、可愛い…
「…じゃあ、聞いてもらっていい?」
「!おおっ」
本当は言いたくなかったけど…
せっかくお礼してくれるんだし、
断るのも悲しいよね。
「…寒くなってきたから
暖かいところ行きませんか…?」
