「きのうさ」

「へっ?」


いきなりだったから
声が裏返った私。


「俺、押水さん見かけたんだ。
晴樹の弟なぐさめてたとこ」

「う…ん…?」


わー! 私のバカ!
もうちょっといい言葉言えないのかっ
しかも何気に
疑問形になってるし。


「押水さんかよくわかんなかったけど…
あ、それでずっと見てばっかだったけど。
何か見てるだけで
何にもできなくて… ごめん」

奥村くんはそう言って
頭を下げた。


「…別に謝るくらい
深刻なことじゃないよ?
あ、でもありがとう…」


私も口ごもりながら
頭を下げた 。