「きのう
俺の母さんが入院してさ。
家にじいちゃんとばあちゃんと弟の真聖が
いて。

じいちゃんが朝岡総合病院までの道のりが
書いてある地図を持たせたけど、
真聖がわかんなくなったって
迷子になったらしい。

そんとき、押水が
公園で泣いてる真聖を見かけて
なぐさめてくれた。

ついでに一緒に
病院まで行ってくれたんだよな?」


私はコクンと頷いた。


「優しさがにじみ出てるね。
つばさのそういうとこ、
あたしは大好き」


芽生ちゃんが穏やかな表情で
言った。


「ありがと…
でも、それって誰が?」

ずっと疑問に思ってたこと…























「ああ。武志」