ペチンッ

「きゃっ!」


頭をいきなり叩かれた。

後ろを振り向いた。


「押水おはよーっ!」

「川上くん!?」


イタズラな笑みを浮かべていた
同じクラスの川上くん。


「どうしてここに?」


校舎間違えてるんじゃ…


「部長に用があるから…って
部長!!」



川上くんは驚いた顔で
吉田先輩を呼んだ。


吉田先輩はギクッとして、
焦った顔で振り向く。


「スミマセンでしたっ!」


吉田先輩は川上くんから鍵を
もらって
怒られていた。


立場が逆…な気が…



しばらくして
お説教が終わったらしく
川上くんは後ろの
ドアを閉めた。


「きのう、ありがとな」

いきなり川上くんが言った。


「…なにが?」


私、きのう川上くんに
何かしたっけ…