教室のうしろのドアから
瞳先輩を探す。
あっ、いた!
「あの…すみません」
たまたま後ろにいた背が高い先輩に
声をかけた。
「はい?」
「杉浦先輩呼んでくれますか?」
先輩は私の顔を
じっと見つめていた。
な…なんだろ。
なんか付いてるのかな…
「君、赤だから1年生!?」
「えっ… あっ、はい!」
確かに学年色は赤だけど…
それが何か…
「つばさー!
来てくれてありがとうー!」
瞳先輩が先輩を押して
抱きついてきた。
「なっ!何すんだよ~杉浦!」
「うっさい!
私のつばさに手ぇ出すなんて
吉田には100万年早いわよっ」
なんかケンカ始まってますが…
「はいこれ!
約束の物と
ずいぶん長い間、借りてたお詫び。
受け取って!」
瞳先輩は私に
渡された袋の中を見る。
そこには
色とりどりのマカロンが
入っていた。
