「ただいまー…」


気づけばもう20:00を回っていた。

さすがに怒られるよね…

携帯置いてったから
連絡いれてないし…


リビングのドアを開けると
家族全員
見事に揃っていた。


「あ。姉貴帰ってきた」

弟の潤がこっちを
振り返ってきた。



さすが地獄耳…



「あ~つばさ!
もう、心配したのよ?」

「さっきまで
捜索電話しようって
母さんずっといっててさ~」



涙目になっているお母さんを横目に
苦笑している潤。


「ごめんごめん」


私も苦笑しながら
机の上に商品が入った
買い物袋を置いて、
シチューを暖めなおした。


さっきの男の子にもらった
お菓子を見て
クスクス笑ってしまった。


携帯に不在電話が
10件…


やっぱり不携帯は
やめよう…


まぶたを閉じて
あっというまに
眠りについた。