そして日曜日早めに起きてバスに乗って最寄りの駅で服と靴を買う事を決めていた。あたしは久しぶりにオシャレをしようとしている。駅前のショップに入るとカワイイワンピースがあったからそれに着替えて、着ていた服を袋に入れてもらい。ワンピースに合う靴を探しに行った。靴選びに戸惑って時計を見たら約束の時間に絶対間に合わない時間だったから、結局なんにでも似合いそうな靴に履き替えて、公衆電話からリョウくんに電話した。でも 誰も出なかったから、あたしは荷物になる着替えた服と靴の入った袋を駅のゴミ箱に捨て、電車に乗り早く着きますようにって祈ったけど、祈りは届かず。待ち合わせ場所に着いたのは13時半を過ぎてた。1時間半の遅刻。リョウくんの姿はない。最悪だぁ。初めて2人で逢う日に遅刻なんて…。浮かれてた自分に悲しくなって、下を見てうなだれてたら、『おせーぞ!』って声がして顔を上げると原付に乗ったリョウくんが踏み切りの向こう側で笑ってた。あたしはその姿を見て安心した。でもその日のリョウくんの腕にはグルグルに包帯が巻かれていた。


