「や、無理です。いいですって」 「イツキのことよりユミのこと考えて。雨の中で帰らせたら、風邪ひいちゃうし」 「なっちゃん本当にあたしは…」 「いいから。風邪ひいたらイツキが心配するよ?それでもいいの?」 有無を言わさない真剣な顔の彼女にあたし達は頷くしか選択肢はなかった。 いやいや。まずい。相合い傘しちゃってるもん。 2人で顔真っ赤にしながら歩く帰り道には思いもよらない相手がいました。 忠 実 な 猫 ( 彼の手には傘が握られていました )