゛もし、ブラーと離ればなれになったら゛と思うと……ぞわっと寒気がする。
考えたくない。考えられない。

……でも、何があっても離れない。
離れられない。あたしとブラーは二人で一つなのだから。

その時、

―――ギャーオ

まるで“大丈夫か?よそ見すんなよ。”とでも言うように鳴くブラー。

……そうだった。
ここは戦場。
今は生きることに、勝つことに集中しなければ。
一瞬の隙が命取りになる。

「……もう大丈夫だ。ブラー、やってやんぞ!」

その言葉と同時に敵陣へと急降下していくブラー。
そして、炎の息をボオォーと吐き出した。

敵はそれに慌てることなく呪文を唱え、バリアを張っていく。
そのバリアは巨大なホールのような形になり、辺りを包んでいった。

“これなら大丈夫だ。
このバリアは魔力を跳ね返せる。
それに、ブルードラゴンで実証済みだからな。
ははん!恐くなんてないぜ!”

と、そんな余裕をかましている敵―――すなわち、山賊たち。