彼が近寄ってくる。 「あのさ、」 迷惑なんだ―――、そう言われる前に、 「人違いでした!」 「……は?」 「顔似てるから、昔の知り人かと思ってました。間違えてすみません。それじゃ、お幸せに」 ニッコリ笑いながら。 「邪魔してすみませんでした。私、行かなきゃいけない所があるので」 ――――嘘だよ、 ねぇ、思い出して。